初心者向きに作られたようではあるが、エアブラ・システムが登場して以来上級者にも愛好家が増えている。
手軽・簡単に塗装を楽しむことが出来る。反面、重ね塗りなど、本格塗装には向いていない。
環境
画材で親しみのあるマーカーという形で提供されているので、特に気をつけるべき点はない。
エアブラシシステム使用時には飛沫が飛び散るので、何らかの対策は必要。塗装ブースなどを用意できればなお良し、といったところか。
希釈
希釈は必要ない。
塗料皿に取り出して使う場合は、少量ずつ取り出して行うと仕上がりが綺麗になる。消しペンは希釈剤ではないので勘違いしないように。
特徴
とにかく手軽
使いだしには50回は振らなくてはいけないが、キャップを外して、すぐ使えるという手軽さが売り。
塗装初心者にとっても非常にメリットになるが、中上級者にとってもメリットと言えるかもしれない。細かな塗装ハゲ等修復に使ってる方もいるようだ。
保管も手軽
縦置き、横置き、逆さにして保管しても問題ない。
気をつけるべきは温度。40度以上になると品質が落ちる。特に直射日光には気をつけた方が良い。冷暗場所に保管しよう。
エアブラシ・システム
有り体に言えば簡易スプレーという感じなのだが、このエアブラシ・システムの登場で一躍人気が出た。
手軽にスプレー感覚で塗装が楽しめ、スプレー程度には表現もできることから手軽にきれいな塗装ができるようになった。迷彩なんてのもできる。
迷彩に関してはエアブラシの表現の方が多彩なのは言うまでもないが、広い面積をきれいに塗るのが苦手なマーカーであったが、これにより本格的な塗装も可能になったことは大きい。
エア缶も同梱されている
ハンドピースのみ(1/8(S)ホースに接続可能な変換ジョイントが同梱)
乾く前に継ぎ足し
エアブラシシステムは芯についた塗料を吹き飛ばしているわけだが、乾いてしまうとなかなか吹ける状態に戻りにくい。
何度か使っていれば、「そろそろ切れそうだ…」という感じがわかると思うので、乾いてしまう前に復活させるよう心がけよう。
塗りだしには注意が必要
使い始めには50回ほど振る必要性があると前述したが、マーカーの構造上どうしても塗りだしには塗料が濃くなるのは避けられない。そのうえ振りが甘く撹拌が不十分だと酷い目に遭う。
50回は振り、塗りだしは塗料皿もしくはティッシュなどに取り出し、塗料を落ち着かせてから塗装すると良いかもしれない。
おすすめは塗料皿の使用だ。撹拌済みのマーカーを塗料皿の上でノックし、軸先の塗料を均一化する。そのうえでランナーなどで試して本番に望む、という感じである。
特にメタリック系は塗るというより、置く感じで行うと良いかもしれない。
他の塗料との併用には注意が必要
アルコールは基本的に他の有機溶剤と親和性が高い性質を持っている。そのため弱いものでも他の塗料を溶かしてしまう率が高い。他の塗料との重ね塗りには注意が必要である。もちろんマーカーの芯は硬いので塗膜を削り取ってしまう。
塗料を塗料皿に取り出して筆を使用するか、エアブラシシステムを使用して薄く重ね、乾燥させながら塗り重ねる必要性がある。
食いつきの問題
食いつきは弱いので、ヤスリによる下地作りが適しているといえようか。
サーフェイサー使用は、サーフェイサーを溶かす可能性は否めない。
下地に関しては下記のページを参照してほしい。
ウェザリングは基本的にはできない
エナメルには侵食される可能性が高く、溶けてしまう。
Mr.ウェザリングカラーはぎりぎり耐えられるぐらい(GSIクレオス ホビー部 佐藤氏)ということなので試す価値はあるとおもわれる。
リアルタッチマーカーでなら可能であるが、これですべてのウェザリングはハードルが高い。